夜行バスの乗り物酔い対策!酔ったときの対処法と予防策は?

夜行バスは乗車する時間が長いだけに、乗り物酔いには注意が必要です。特に乗り物に弱い方は、しっかり対策を立てておきましょう。 この記事では、夜行バスでの乗り物酔いの原因や対処法、乗り物酔いを防ぐ対策まで、詳しくご紹介します。


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夜行バスでは乗り物酔いに注意!

最初に、乗り物酔いをするメカニズムや原因について解説していきましょう。

夜行バスは乗車時間が長く、休憩の回数も少ないことから、乗り物酔いには特に注意が必要です。乗り物に強い人でも体調によっては絶対に大丈夫とは言い切れないため、しっかりと乗り物酔いに備えることが大事です。

夜行バスで乗り物酔いするメカニズム

夜行バスに乗ったときに乗り物酔いをするのは、自律神経と平衡感覚が乱れてしまうことが原因です。

私たちは普段、目で見る視覚情報と、耳の奥にある三半規管や前庭から入る情報を組み合わせて、体のバランスをとっています。

ですが夜行バスに乗ると目で見ている風景に大きな動きがないのに、耳の奥にある三半規管が身体の揺れや乗り物の振動、身体にかかる不規則な加速と減速を敏感に読み取ってしまうため、体のバランスに乱れが生じます。

その結果、平衡感覚が混乱して自律神経が刺激を受け吐き気やめまい、頭痛といった不快な症状が引き起こされます。これが乗り物酔いの正体です。

乗り物酔いが起きるのは、夜行バスだけではありません。車や船舶、飛行機、ジェットコースター、コーヒーカップなどの遊園地のアトラクションに乗ったときにも起きるので、注意してくださいね。

高速バスで乗り物酔いする原因

乗り物酔いは自律神経と平衡感覚の乱れのほか、さまざまな要因が影響して引き起こされるため、原因ごとに対処が必要です。

乗り物酔いを引き起こすきっかけは、どれも感覚や自立神経を刺激するものです。夜行バスでは、次のようなものに注意しましょう。

・車内外から臭うガソリン臭
・バス車内の気温や湿度
・車内や座席同士の近さによる圧迫感
・疲れや睡眠不足
・空腹や食べ過ぎによる胃の不快感
・スマホや読書、ゲームなどで近場を注視する行為
・ストレスや乗り物酔いに対する不安  など

夜行バスで乗り物酔いを防ぐ4つの方法は?

夜行バスに乗ったときに、乗り物酔いを防ぐ方法を4つ紹介します。

「乗り物酔いをしたらどうしよう」という不安も酔いを引き起こす原因のひとつなので、神経質になるのは禁物です。乗り物酔いは、ちょっとした工夫で防ぐことができます。

訓練や環境に慣れることでも乗り物酔いを克服できるため、おおらかな気持ちで取り組んでみてください。

1.座席を選ぶ

乗り物酔いをしやすい人は、酔いにくい座席を選ぶことが大事です。夜行バスの会社や便によって座席を指定できるので、予約を取るときに電話やメールで相談をしてみてください。

乗車中に身体が揺れると酔いやすいので、酔いやすい人は車両の真ん中付近の座席を選ぶことをおすすめします。タイヤから遠く、振動を感じにくいので、安定した乗り心地です。

さらに、車内の揺れは、通路側のほうが少ないといわれています。また、出入りしやすく足を伸ばせたり、気分が悪くなったらすぐにトイレに行けるため酔いやすい人は通路側の座席がおすすめです。

風景を見れば気が紛れるという場合は、窓側の席を選ぶと良いでしょう。ただし、夜行バスはカーテンが閉まっている事が多く、カーテンを開けると外の光が入り、眠っている人の妨げになってしまうので注意が必要です。

車内の圧迫感や座席の狭苦しさが苦手なら、座席が広い3列シートのバスを選ぶという選択肢もあります。

2.酔い止め薬を活用する

乗り物酔いをしやすい人は無理をせず、酔い止め薬を活用するのが一番です。

薬の種類にもよりますが、乗車する30分~1時間前には酔い止め薬を飲んでおくと安心です。不快な症状が出る前に服用したほうが回復は早いため、酔い止め薬は予防のために飲むと良いでしょう。

酔い止め薬を飲むことで、「もう、酔わない」という安心感が得られることも、精神的によい影響を与えます。

3.食事のタイミングに気をつける

乗り物酔いを予防するために、食事のタイミングに注意を払うことも大事です。

満腹や空腹はどちらも酔いやすい状態のため、乗り物に弱い人は夜行バスに乗車する前に軽食を摂るようにしましょう。乗り物酔いによる嘔吐が心配でも、まったく食事を摂らない状態だと自律神経を乱し、かえって酔いやすいので、消化の良い物をおなかに入れておきましょう。

食べ物の匂いも酔いを引き起こすきっかけになりやすいため、乗車中の飲食や飲酒は控えることがおすすめです。

4.体調管理を心がける

乗り物酔いしやすい人は、あらかじめ体調を整えてから夜行バスに乗る必要があります。

特に睡眠不足や疲労が蓄積した状態では自律神経が乱れやすいです。夜行バスに乗る前日は、たっぷりと睡眠をとって身体を休ませましょう。

衣服による締め付けも酔いを引き起こしやすいため、ゆったりした服で夜行バスに乗車してください。乗車前の体調管理や準備を万全にしておくことで、酔いに対する不安もやわらぎます。

夜行バスで乗り物酔いしたときの対処法

最後に、夜行バスで乗り物酔いしたときの対処法を紹介します。

どんなに準備や対策をしても、バスの揺れの状況やその日の体調によっては乗り物酔いをしてしまうことがあるのは仕方がありません。具合が悪くなったら少しでも楽に過ごして、乗車時間を乗り切ってください。

遠くの景色を見る

夜行バスの乗車中に気分が悪くなったら、焦点を遠くに合わせて風景を見ることをおすすめします。遠くの景色は振動の影響を受けず揺れないので、目への負担を軽減できます。

逆にまぶたを閉じて、休むのも選択肢のひとつです。視覚情報をブロックすることで、酔いをリセットしましょう。

目を閉じて休む場合は、座席にしっかりもたれ、頭や身体を固定して揺れを少なくすることが大事です。

気分が悪くなってからでも、遅くはありません。酔い止め薬を飲む、ベルトや襟まわりを緩めるなどして対処してください。

気分転換をする

車内で気分が悪くなってきたら、気分転換をすることも大事です。

清涼感のある味のガムやタブレットを口に含むだけでも、頭や気分がすっきりします。冷たい飲み物を飲むのもすっきりするので、乗り物酔いしたときの気分転換におすすめです。

トイレ休憩などで夜行バスが停車したら積極的に外に出て、フレッシュな空気を吸い込むと良いでしょう。深呼吸をしながら身体を伸ばすと、圧迫感がやわらぎ、心身ともにすっきりします。

乗り物酔いに効くツボ押しを試す

乗り物酔いに効果的なツボを押すのもおすすめです。

特別な道具は必要なく、シートに座ったまま対処できるので、夜行バスの車内で気分が悪くなったときにぜひ試してみてください。

■内関(ないかん)

手首の内側にあるツボで、平衡感覚を整え、胃の不快感や吐き気、酔いをやわらげる作用が期待できます。
内関は手のひらを上に向けた状態で、手と手首の境目にあるしわの真ん中から、指3本分ほど肘のほうに進んだところにあります。
反対側の親指を使ってゆっくり、痛気持ちいい程度に押して刺激しましょう。

■外関(がいかん)

手首の外側にあるツボで、自律神経を整え、疲労回復や頭痛の緩和の効果が期待できます。
外関は手の平を下に向けた状態で、手の甲と手首の間にできるしわの真ん中から指3本分ほど肘側に進んだところにあります。
内関と同様に、反対側の親指を使ってゆっくり、痛気持ちいい程度に押して刺激してください。

まとめ

夜行バスは乗り物のなかでも揺れが少なく、比較的乗り物酔いしにくいといわれていますが、絶対酔わないという保証はありません。乗り物に弱い方は事前準備をしっかりして、夜行バスでの旅行を快適に楽しみましょう。