夜行バスでWi-Fi利用は可能!快適に安全に使うための方法

夜行バスでWi-Fiに接続できれば、乗車中も通信料を気にせず、スマートフォンやパソコンでネットサーフィンやゲーム、動画などを楽しめますよね。利用にあたっては、どのような点に気をつければいいのでしょうか。 今回は、夜行バスにおけるWi-Fi事情や使用する際の注意点について解説します。


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夜行バスでWi-Fiの利用は可能!

最近では多くの夜行バスでWi-Fiが利用できるようになっています。導入が進んでいる背景や利用方法を見てみましょう。

夜行バスでWi-Fiが利用可能になっている背景

夜行バスは長時間の移動になり、その間すべての乗客が寝ているわけではありません。ただ起きて時間を過ごすだけでは退屈します。

最近はスマートフォンの普及により、簡単に退屈しのぎができるようになりましたが、携帯電話会社の回線に接続すると、通信料が発生するのが難点です。

Wi-Fiを利用できるようにすれば、近年のバス離れ問題の対策としても、乗車中も無料でインターネットに接続したい乗客を呼び込む方法としても有効で、ほかの移動手段との差別化も図れます。

特に、ここ数年は訪日外国人が増加していることもあり、海外ではスマートフォンでインターネットに接続して、情報を取得したり発信したりするのが一般的です。こうした訪日外国人を取り込むためにも、Wi-Fiの導入が検討され始めています。

現在では多くのバス会社がWi-Fiを導入していますが、その中には全路線で導入している会社もあれば、一部路線・車両のみで使用可能にしている場合もあります。予約する前に確認しておきましょう。

また、パスワードが設定されているWi-Fiはセキュリティが万全で、安心して使うことができます。バス会社によってはWi-Fiの利用ガイドが配布されるため、確認しておくと良いでしょう。

夜行バスのWi-Fiの利用手順

夜行バスでWi-Fiを利用したいときは、スマートフォンなど端末側で設定する必要があります。あらかじめ、「SSID」と「パスワード」を確認しましょう。座席のシートポケットに案内があったり、車内のどこかに表示されていたりするはずです。

iPhoneであれば設定の画面を開き、「Wi-Fi」を選択して、次の画面でWi-Fiがオフになっていたらオンにします。下に接続できるネットワークの一覧が出てくるので、該当するSSIDを選択しましょう。

次にパスワードを求められたら、指定のとおりに入力します(SSIDによってはパスワードの入力無しで接続できる場合もあります)。SSIDにチェックが入って、一番上に移動すると接続に成功した状態です。ステータスバーにもWi-Fiのアイコンが表示されます。

なお、一度接続に成功すると、パスワードは記憶されるので、次回は何も入力する必要はありません。接続できるWi-Fiの一覧に目的のSSIDが無いときは、「その他」を選択して直接入力しましょう。

Androidであれば、同じく設定の画面を開き、「ネットワークとインターネット」を選択してWi-Fiをオンにすると、同様に接続できるWi-Fiの一覧が表示されます。以降の流れはiPhoneと同じです。SSIDが無いときは「ネットワークを追加」を選択して入力しましょう。

ちなみに、Wi-Fiの中には接続しても利用できず、さらにブラウザでの認証が必要になる場合があります。ブラウザは標準でインストールされているもので構いません。iPhoneならSafari、AndroidならGoogle Chromeです。アプリを開いたら、適当なページを表示しましょう。

その際に認証の画面が出て来るので、必要な情報を入力して、利用規約に同意します。必要な情報はメールアドレスやSNSのアカウント、自分で設定した任意のパスワードなどWi-Fiによって異なるので、車内の案内で確認しましょう。

Wi-Fi環境が使えない時の対処法

せっかく夜行バスでWi-Fiを利用できても、端末側で接続できないときは、どのように対処すればいいのでしょうか。

SSIDが合っているか確認

スマートフォンの画面で選択したSSIDが間違っていたり、パスワードの入力が失敗していたりすると接続できません。もう一度設定画面を開いて確認しましょう。

先ほど説明したように、接続するだけでなくブラウザでの認証が必要な場合もあります。

タスクを削除

夜行バスのWi-Fiは、自宅やオフィスのWi-Fiと同じで、通信会社の回線とルーターで接続した上で、各ユーザーが利用できる仕組みです。当然、接続するユーザーが多くなるほど、ひとり当たりの速度は遅くなります。

また、スマートフォンの中で複数のアプリが同時にインターネットを利用していると、やはりひとつ当たりの速度は遅いままです。可能な限り使わないアプリはオフにしましょう。

ポケットWi-Fiを使う

ポケットWi-Fiは、個別に通信会社と契約して、エリア内であればどこでも使える持ち運び可能なルーターです。基本的に使うのは自分だけですから、複数で使う夜行バスのWi-Fiよりも速度を期待できます。

またセキュリティの面でも、ほかのユーザーから勝手に情報を抜き取られたり、端末にアクセスされたりする心配がないので安心です。

大きさもスマートフォンよりひと回り小さいサイズなので邪魔になりません。常に使うのでなければ、1ヶ月間だけなど、短期のレンタルサービスもあります。

テザリング

タブレットやパソコンでインターネットに接続するのであれば、スマートフォンの「テザリング機能」を使うのもおすすめです。ポケットWi-Fiを持ち歩く必要がなく、夜行バスのWi-Fiに接続するより安全で速度も期待できます。

デザリングにするときは、iPhoneなら「設定」→「インターネット共有」で、「ほかの人の接続を許可」をオンにするだけです。Androidは「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アクセスポイントとテザリング」で、テザリングの方法を選択します。

あとはタブレットやパソコン側でネットワークの一覧を開き、テザリングしたスマートフォンのSSIDを選択してパスワードを入力するだけです。

ただし、スマートフォンが定額で利用できるデータ容量の上限に達しやすく、そういったプランに加入していなければ、利用した分だけ料金がかかります。

別途テザリング代を請求される場合もあるので、事前に契約内容や料金体系を確認しましょう。特に動画など大きなデータをやり取りするときは要注意です。

夜行バスでWi-Fiを使うときの注意点

無事、夜行バスのWi-Fiに接続できても、使うときはいくつか注意点があります。

消灯時の利用には配慮を

夜行バスの移動中は、車内を暗くして、睡眠をとるのが基本です。自分は寝られなくても、寝ている乗客の近くでスマートフォンを利用すると、画面の光で迷惑がかかる恐れがあります。ディスプレスの設定で明るさのレベルを下げたり、ブルーライトをカットしたりするなど、配慮して利用しましょう。

イヤホンを着用

そのままスマートフォンで動画や音楽、ゲームを利用するとスピーカーから音が出ます。だからといってマナーモードにしたくない。そんなときは、イヤホンを着用しましょう。もちろん、音漏れを防ぐ形状のイヤホンが望ましく、着用していても音量を控えるのがマナーです。

充電器は必須

夜行バスでスマートフォンを使っていると、到着するころにはバッテリーを使い果たしているかもしれません。それでは現地で使えなくなり、困ってしまうでしょう。

最近では座席にコンセントやUSBポートが付いている夜行バスが多く、スマートフォンに付属の充電器やケーブルを持参すれば、簡単に充電できます。

夜行バスにこういった設備が無ければ、モバイルバッテリーを用意しましょう。

フリーWi-Fiには注意

夜行バスで利用できるWi-Fiの中には、パスワード無しで接続できるものがあります。こうした誰でもアクセスできるWi-Fiは、データを盗んだり、スマートフォンをハッキングしたりするなど、悪意の利用者が潜んでいるかもしれません。

パスワードがあっても、暗号化が不十分であれば、やり取りしたデータが覗き見されてしまう可能性があります。セキュリティソフトをインストールしておけば、ある程度は警戒を促したり、防げたりすることができますが、安全性を重視するのであれば、フリーWi-Fiは避けたほうが無難です。

まとめ

夜行バスのWi-Fiは、スマートフォンなどの端末側でSSIDを選択してパスワードを入力すれば接続できます。Wi-Fiによっては、さらにブラウザでの認証が必要になります。

もし速度が遅いときや、安全性に不安があるならポケットWi-Fiやテザリングを使用しましょう。車内でスマートフォンなどを使用する際には、周囲への配慮も忘れてはいけません。