夜行バスと青春18きっぷはどっちがおすすめ?それぞれの特徴を解説

長距離の移動をする際の安く済む交通手段として、夜行バスと青春18きっぷが挙げられます。どちらも旅行好きな人には心強い味方です。 では実際、夜行バスと青春18きっぷはどちらがお得なのか、気になる人も多くいるのではないでしょうか。ここでは、夜行バスと青春18きっぷについて比較しながら、それぞれの特徴を解説していきます。


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【向いている人で比較】どんな旅行におすすめ?

旅行と一口でいっても、行き先や楽しみ方はさまざまで、ひとつに形容するのは難しいことです。
それと同じで、夜行バスと青春18きっぷにもそれぞれ違った特徴があります。夜行バスがおすすめの旅行と、青春18きっぷがおすすめの旅行、それぞれについて見ていきましょう。

夜行バスがおすすめなのは

夜行バスは目的地が1箇所の旅行をするときにおすすめです。基本的に目的地までノンストップで行けるため、途中で乗り換えなどをする必要はありません。乗車中の時間の大半を眠って過ごすことができ、朝目が覚めたらもうすぐ目的地、といった経験のある方も少なくはないでしょう。

1~3泊程度の小旅行を楽しみたい場合も夜行バスが向いています。たとえば東京~大阪間なら、3,000~4,000円前後の運賃で済みます。往復だと6,000~8,000円前後になり、これは青春18きっぷより安い値段となっています。

行きの夜行バスの中で1泊し、2日目は現地でホテルに泊まり、3日目の夜に帰りの夜行バスに乗るということもできます。ホテルに泊まるのは1泊だけで、丸2日現地を観光して回れるでしょう。

手軽に目的地に行きたい人にも夜行バスがおすすめです。夜行バスは、トランクに荷物を預けておくことができます。必要最低限の荷物だけを持って、観光を楽しむことができます。

青春18きっぷがおすすめなのは

青春18きっぷは普通列車でのみ何度も乗り降りができるため、移動しながらゆっくりと旅行したい人におすすめです。観光列車は、普通列車や快速列車扱いのものなら乗車できます。地方のローカル線に乗ってみるのも良いでしょう。

全国にある複数の観光地を回りたい人にも、青春18きっぷがおすすめです。5回分がセットになっているため、4泊5日の日程で旅行すると余すことなく楽しめます。

1回の旅行で5回分使い切るのではなく、複数回に分けて使うことも可能です。たとえば、2泊3日の旅行と1泊2日の旅行という具合で、2回の旅行に使えます。1泊2日を2回と日帰り旅行を1回という組み合わせでも良いでしょう。

また、青春18きっぷは複数人で分けて使うこともできるため、5人グループで旅行する際にもおすすめです。1泊2日の旅行なら2枚買えば5人で使用できます。ただし、改札を通る際には5人一緒にいなければなりません。

【値段で比較】どちらがお得に旅行できる?

夜行バスで旅行するのと青春18きっぷで旅行するのでは、金額的にどちらがお得なのか見ていきましょう。1日あたりの金額と5日あたりの金額の両方で比較してみました。

1日あたりで比較

青春18きっぷは5日分11,850円であるため、1日あたりで計算すると2,370円とかなり安い金額です。普通列車ならその安さでどこまででも移動できます。

一方、夜行バスで2,370円以内だと、行ける距離は限られてしまうでしょう。閑散期なら東京から大阪京都にもギリギリ行けるくらいです。

また、夜行バスはゴールデンウィークや長期休み、イベント開催時などは運賃が高くなります。そのような時期だと、東京~名古屋間でも、2,370円以内の便はなかなか見つかりません。夜行バスではほとんどの行き先で、2,370円をオーバーしてしまいます。

そのため、1日あたりの金額で見れば、青春18きっぷの方がお得ということになるでしょう。

5日あたりで比較

5日かけて複数の場所を移動する際には、青春18切符の方が安く済む可能性が高いです。

夜行バスで複数の場所を回るには、複数の便を利用することになるでしょう。たとえば、東京から名古屋に行って、そこから別の便で大阪に行き、さらに別の便で福岡に行くという具合です。多くの場合、東京から一気に福岡に行くよりも値段は高くなり、11,850円を超える可能性はかなり高くなります。

大阪と京都のように近い場所を回るなら、電車やレンタカーなど、ほかの交通手段を併用することも多いでしょう。この場合の交通費すべて合わせても、11,850円を超えてしまうことは珍しくありません。

旅行の行き先が1箇所のみで、1往復するだけなら、夜行バスの方が安く済む可能性が高いです。

目的地までの距離によっても異なりますが、一往復のみの場合、東京から大阪に行くなら多くの場合で夜行バスの方が安く済みます。目的地がそれよりも近い場合も同様です。もう少し長距離の往復だと青春18きっぷと同等かもしれません。

東京から福岡に行く場合など、往復する距離がかなり長ければ、青春18きっぷの方が安く済むこともあります。

また、夜行バスの運賃はいつも一定ではありません。旅行をする時期によって運は変わってきます。繁忙期は特に普段より高くなるため、チェックしておきましょう。

そして、夜行バスでの移動費を知りたいならバスブックマークが便利です。出発地と到着地、旅行予定日を入力するだけで、夜行バスの運賃がわかります。条件に一致するバスの便が一覧になって表示されるので、そこから選択して予約可能です。残席数やシートの種類なども表示されます。

また、選択した区間の運賃がカレンダーにも表示されるので、日程がはっきりと決まっていないときにも便利で、安く利用できる日を簡単に探せます。

旅行をするなら、ぜひバスブックマークを利用してみてください。

旅行の移動を安く済ませる方法

夜行バスと青春18きっぷの使い分け以外で、旅行の移動費をできるだけ安く済ませるにはどうすれば良いのか見ていきましょう。

繁忙期を避ける

繁忙期は夜行バスの需要も増えるため、バス会社では運賃を高めに設定しています。そのため、できるだけ繁忙期を避けるのが望ましいです。

たとえば年末年始やお盆などは、大半の会社員が休みになり、帰省をする人も多くなります。帰省ラッシュに巻き込まれたくない人たちが、こぞって夜行バスを求めるため、利用客が増えます。
7月から8月上旬の時期にかけても、夏休みシーズンになるため利用客も多くなります。3月後半からはお花見シーズンで、有名な開花スポットは混雑しやすい傾向にあります。

ゴールデンウィークやシルバーウィークと重なる時期も避けましょう。クリスマスや行事のある日、土日祝日やその前日なども、運賃が高めに設定されていることが多いです。

夏休みや春休みが長い大学生が、繁忙期を避けて旅行するのはそれほど難しいことではありません。ですが会社員の休日旅行の場合は、どうしても繁忙期と重なってしまいます。このような場合、有給などを上手く活用すると良いでしょう。

繁忙期を避けることができれば、移動費が安く済むのに加え観光地が空いています。安く快適に旅行を楽しめるでしょう。

割引を利用する

移動手段によっては割引が利用できる場合もあります。たとえば、学生割引や往復割引、団体割引、乗継割引などです。

おおむね1~2割程度安くなるため、利用可能な割引がないか必ずチェックしておきましょう。割引の多くは自動的には適用されず、切符購入時に自ら申告する必要があります。移動費が1万円なら1,000~2,000円程度安くなるため、使わないのはもったいないです。

また、学生割引の場合には、切符購入時に学生証や証明書などの提示を求められる場合もあるため、忘れずに持参していきましょう。学生証は乗車時にも持って行くのが望ましいです。

まとめ

安く旅行したい場合に、夜行バスを使うか青春18きっぷを使うか迷う人が多いですが、一概にどちらがお得というわけではありません。ただ、目的地が1箇所なら夜行バス、複数個所なら青春18きっぷなど、それぞれの旅行に適した方を選ぶのがお得に旅行するコツといえるでしょう。
それぞれ一長一短あるため、自分の旅行のスタイルに合った方を選びましょう。