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夜行バスはペットの乗車が可能なのか?
夜行バスにはペットを乗車させることはできません。しかし、昼行便など夜行バス以外であれば乗車可能なケースがあります。ここでは夜行バスにペットを乗車させられない理由や、ペットを乗せられるバスについて解説しましょう。
夜行バス(高速バス)はほぼ不可!
夜行バスは移動する距離とかかる時間が長いことなどを理由に、ペットと一緒に乗車することは基本的にできません。もしペットの鳴き声やにおいなどのトラブルが発生し、ほかの乗客に迷惑をかけてしまうなどの場合、停留所の区間が長く、途中下車が難しいためです。
ほかにも深夜の長時間の移動となるため、ほかの乗客やペット自身の身体的・心理的負担につながることも考えられる点も挙げられます。そのため夜行バスではペットの乗車を断っている場合が多い、というわけです。
ただし一部のバス会社ではペットを連れて乗車できる夜行バスを運行していることもあります。確認してみると良いでしょう。
夜行バス以外なら乗車可能なケースは多い
夜行バス以外であればペットの乗車可能なバスは多くあります。
気になる乗車料金はいずれもペットの分はかからない場合がほとんどです。しかし手荷物料金として別途必要となる場合もあるため、確認しておくことをおすすめします。
またペットの乗車が可能なバスであっても中型犬や大型犬などケージに入れられないサイズの場合は乗せることができません。基本的には持ち込み荷物として認められるサイズのキャリーケースやケージに完全に入るペットのみが乗車可能となることを知っておきましょう。ペットの顔が出るようなタイプは乗車を拒否されることがあります。
ただし盲導犬や介助犬、聴導犬などは身体障害者補助犬法により、そのまま乗車することが可能です。
昼行便(高速バス)
夜行バスと同じ高速バスでも日中運行する昼行便であればペットの乗車を認められる場合があります。これは夜行便と違い、昼行便は運行時間が短いためです。
またバス会社によっては手荷物として車内に持ち込むのではなく、トランクルームでの乗車となる場合もあります。あらかじめ確認しておきましょう。
路線バス
一般的な路線バスでは、ペットを入れたキャリーケースなどが手荷物サイズの範囲内であれば一緒に乗車できる場合がほとんどです。
もちろん、たとえ乗車区間が短い場合でもペットはきちんとキャリーケースに入れておく必要があります。他の乗客やペットへのストレスを考えた場合、ラッシュ時間は避けたほうが良いでしょう。
貸切バス
貸切バスでもキャリーケースに入れることでペットの乗車が可能になるケースが多くあります。
ただしキャリーケースからペットが出たり、鳴き声やにおいなどで他の乗客に不快感を与えたりする場合は途中下車しなければならない場合があります。これは貸切バスに限らず、路線バスや高速バスの昼行便でも同じです。
バス会社によって対応は異なります。たとえキャリーケースに入れていても断られる場合もあるため、あらかじめペットの乗車が可能か確認しておきましょう。
バスにペットを乗せるときの注意点
つづいてはバスにペットを乗せる際に注意しておきたい点について解説します。
キャリーケースに入れておけばOK、というわけではなく、その他にも気をつけておきたい点は多くあります。乗車前に必ず確認しておきましょう。
乗る前にトイレを済ませておく
犬の場合は乗車当日には長めの散歩をさせるなどしてトイレを促し、きちんと済ませておきましょう。特に長時間の乗車となる貸切バスの場合などは注意します。
キャリーケースやケージの中にトイレシーツを敷いたり、マナーパンツを履かせたりすると安心です。
万が一車内のシートを汚した場合はクリーニング代を請求されることもあります。またペットのトイレ問題は他の乗客への不快感に繋がりやすいため、必ずさらにしっかりと対策しておきましょう。
ペットの体調管理
ペットにとってバス車内は普段とは異なる慣れない環境です。そのため体調には十分に気を配ってあげましょう。
乗車の際にはできるだけ冷暖房が直接当たらないシートを選ぶ、振動が激しいタイヤの上の座席は避けることなどがポイントです。
高速バスの昼行便であればサービスエリアでこまめに休憩をとるようにします。できるだけ外の空気に触れさせ、ペットの心身にかかる負担を減らしてあげましょう。
乗車直前にエサを与えると、車酔いになってしまうおそれがあります。ただし過度に空腹の状態でも車酔いを引き起こしてしまうこともあるため、バス乗車予定時刻の2〜3時間前ほどにエサはすませておきましょう。不安な場合には動物病院でペット用の酔い止めの薬も購入できます。
また他にも普段から車に乗り慣れていないと車酔いしやすいため、可能であれば普段から車に慣れさせておくこともおすすめします。
他の乗客へのマナー
バスは公共交通機関です。できるだけ他の乗客の迷惑とならないよう、マナーを守って乗車することが重要です。
乗客の中には犬や猫など動物が苦手な方がいる可能性があります。場合によっては動物アレルギーを持つ方もいるでしょう。キャリーケースやケージから出さないようにし、中身が見えないようカバーをかけておくことは大切なマナーです。
万が一キャリーバッグから出て車内を動き回り、運転手の妨害になった場合には途中下車を命じられることもあります。またシートを汚していなくても、クリーニング代を求められることも考えられます。乗車に慣れておらず、迷惑をかける可能性が考えられる場合には、その他の交通機関を利用することもひとつの手段です。
ペット乗車で役に立つグッズ
最後にペットと一緒に乗車する際に役立つグッズを紹介します。他の乗客に迷惑をかけないことはもちろん、自分自身もペットも快適に乗車するために荷物に忍ばせておきましょう。
ウェットティッシュや粘着テープ
ウェットティッシュはペットの足や口の周りを拭くのに役立ちます。サービスエリアでエサを食べた後やお散歩の後などに活用しましょう。車内やシートを清潔に保つためにも必要です。
コロコロタイプの粘着テープもおすすめします。シートにペットの毛が付いてしまったときや、外から砂を持ち込んでしまったときなどに便利です。最近はコンパクトなサイズや、ペット用のタイプも販売されています。用途に応じて準備しておきましょう。
サイズの大きいタオル
さまざまな用途に使える少しサイズの大きいタオルを用意しておくと便利です。
冷暖房の強い冷気や暖気、急激な温度変化から守るためにタオルでくるんであげたり、衝撃から緩和させるためにキャリーケースの中や下に敷いてあげたりするなどの利用方法があります。
1枚あるといくつもの用途で活用できます。少しかさばりますが、荷物に加えておきましょう。
食器やおもちゃ
ペット用の食器とペットボトルのミネラルウォーターを用意しておくと、サービスエリアでの休憩時に水を飲ませてあげられます。
加えて、遊び慣れているおもちゃを持っていくこともおすすめです。慣れない車内で過ごすことによるストレスを緩和し、安心してキャリーケースの中で過ごせます。また退屈して吠えたり鳴いたりすることなく、静かに過ごしてくれることも期待できます。
まとめ
バスにペットと同乗できるかどうかはバスのタイプや、バス会社によって対応が異なります。一般的に夜行バスでは運行時間の長さなどから不可とされる場合が多いものの、昼行便や路線バス、貸切バスでは可能な場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。バスにペットを乗せる際にはマナーやルールを守り、他の乗客に迷惑とならないよう気を配りたいですね。