夜行バスの三列独立シートとは?特徴やメリットデメリットを解説

夜行バスは、タイプによって座席幅が狭い車種も多いですが、少しでも広い座席を希望する方には三列独立シートがおすすめです。 この記事では、三列独立シートとはどのような座席か、メリットやデメリットもあわせて紹介しますので、夜行バスを選ぶときの参考にしてみてください。


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三列独立シートの特徴

三列独立シートとは、1席ずつが独立していて、席の間が通路で隔てられている三列シートのことを指します。すべての座席が離れていて、1本の通路で分かれている2列+1列の三列シートとは異なる配置です。

通常の夜行バスでは、一般的に通路を隔てて左右に2列ずつ座席が設けられた4列シートが多く採用されています。夜行バスに1人で乗車する場合、隣に初対面の乗客がいると、気になってなかなかくつろげないでしょう。

4列シートであまりくつろげない理由については以下の記事を参照ください。

4列シートはきついと言われている理由!快適に乗車する方法

三列シートは、隣に乗客がおらず、カーテンやパーテーションが設置されているバスが多くなっています。そのため、個室感覚でリラックスして過ごせる点が、大きなメリットです。

通路がふたつあり、右・左・中央のどの席からも、ほかの乗客を気にせずトイレへ移動できます。アメニティも充実したバスが増えている快適さから、夜行バスを利用するときは三列独立シートを強く希望する乗客も増えています

三列独立シートのメリット

三列独立シートの需要が高まっている背景は、以下に挙げるメリットがあるためです。

ゆったりしている

三列独立シートは、4列シートと比べて座席が広めに作られているため、ゆったり過ごせる点が大きなメリットです。長時間同じ体勢で過ごしているときに、足を伸ばしたり組んだりするのも気兼ねなく行えます。

足元にもゆとりがあり、開放感があるため、リクライニングを倒しやすくなります。レッグレストやフットレストを使うと、フルフラットまではいかないものの、ベッドで寝ているのに近い状態まで身体を横にできます。体をしっかり休めて目的地へ向かうのにぴったりです。

身動きが取りやすく、座ったままでも体勢が変えやすいため、比重を分散できることから身体が痛くなりにくいうえ、足のむくみや血行不良なども起きにくくなります。周囲を気にせず寝返りを打つこともでき、普段夜行バスで熟睡できない方でも寝やすいという声も聞かれるほどです。

プライバシーを保ちやすい

通常の夜行バスでは、隣の座席と間隔が狭いため、消灯後はスマホやゲーム機を見たり本を読んだりすることは難しいものです。一方で三列独立シートは、前後および左右の座席との間隔が広く、パーソナルスペースの確保もしやすい座席配置になっています。

カーテンやパーテーションを使うと、外に明かりがほとんど漏れないため、自分の好きなタイミングで明かりを使うことも可能です。特にカーテンは座席全体を覆えるものが多く、人目を気にする必要もありません。就寝時に寝顔を見られることもなく、個室と同様にプライバシーが保たれます。女性の場合は、メイク直しをするときにも大いに役立ちます。

設備が充実している

夜行バスの三列独立シートは、設備が充実した車両も増えており、家にいるような感覚で快適に過ごせます。主な設備は次のとおりです。

・レッグレスト
・読書灯およびマップランプ
・コンセント
・ドリンクホルダー
・テーブル
・Wi-Fi
・SOSボタン
・トイレ・パウダールーム・ドライヤーなど

ほかにも、バス会社や車両タイプによっては、ブランケット・枕・充電設備・スリッパ・耳栓などを備えているところもあります。スマホやタブレットなどを充電するため、充電ケーブルは忘れずに持参しましょう。

三列独立シートのデメリット

三列独立シートは、快適に過ごせるメリットが多い反面、デメリットも存在します。どのような点がデメリットに感じられるか解説します。

ほかのタイプの夜行バスより料金が高め

三列独立シートは、1席に確保できるスペースが広いため、ほかのタイプの夜行バスに比べ1台のバスに乗車できる人数が少なくなります。これにより、ひとり当たりのバス料金が割高になるデメリットがあります。

しかし、割引制度などを設けているバス会社も多く、上手に使うと三列独立シートをお値打ち価格で予約できることがあります。また、乗車する曜日や時期によっても料金が変わる場合もありますので、料金表などを確認しながら予約すると良いでしょう。

繁忙期は料金が上がり、閑散期は逆に安くなるといった理由があります。ただし、割高といっても新幹線や飛行機に比べると非常に安い料金で利用可能です。

夜行バスの料金は、基本的には移動距離と比例していますが、参入しているバス会社が増えると価格競争によって安くなる可能性も考えられます。三列独立シートも、料金の変動がないか、チェックしてみると良いでしょう。

座席を確保できないこともある

三列独立シートは、一般的に運行されている4列シートのバスよりも台数が少ないのが現状です。予約が埋まってしまうと、座席の確保ができなくなってしまいます。新幹線と異なり、夜行バスは目的地と時間に合った便がとても少なく、特に繁忙期には席の奪い合いになってしまうことも珍しくありません。予約期間が始まったら、すぐ予約するようにしましょう

乗車を希望する路線において、三列独立シートのバスが運行されていない場合もあるため、路線の運行バスをしっかり確認するようにしましょう。同じ三列シートであっても、2列+1列のタイプは、比較的多く見られます。

三列独立シートで快適に過ごすためのポイント

三列独立シートで快適に過ごすには、予約時および乗車時に気をつけたいポイントがあります。それぞれのポイントを詳しく解説しますので、ぜひ実践してみてください。

トイレの近くの座席を選ぶ

トイレが近い方は、予約時にできるだけトイレに近い席を選ぶのがおすすめです。長距離路線の利用などで乗車時間が長くなると、トイレが近い方は何度もトイレに足を運ぶことになります。4列シートよりは移動しやすいものの、座席からトイレが遠いと面倒に感じるものです。周囲の目も気になり、精神的な負担を感じる場合もあるでしょう。

特にトイレ前の座席は人気が高く、早い段階で予約が埋まってしまう場合も多いです。トイレ前の座席の人気が高い理由は、以下のとおりです。

・足を十分に伸ばせる
・後ろに気を遣わず座席を倒せる
・揺れや振動が少ない

トイレ前の座席は、匂いや音が気になるのではないかと感じる方もいるかもしれません。実際には、乗車時間の大半を寝て過ごしているうえ、トイレに行く方は音を立てないように配慮してくれます。そのため、匂い・音のどちらもほとんど気にならないケースが多いです。

車内に持ち込む荷物は最小限に抑える

三列独立シートは、座席の間隔が広くゆったりしているとはいえ、大きな荷物を置くと狭くなってしまいます。体を動かしにくくなり、目的地へ到着した時に体の痛みや足のむくみなどを感じるかもしれません。

バス車内で必要な荷物は、それほど多くありません。車内に持ち込む荷物は最小限に抑え、現地での着替えなど車内で使わない荷物は、乗車時にトランクへ入れるようにしましょう。座席を広々と使うことができ、快適に車内で過ごせるようになります。

多くのバス会社で、楽器や自転車などは車内への持ち込みが禁止されているほか、トランクに入れられる荷物はひとり1点が基本となっています。荷物のサイズも決まっており、超過すると保証対象外になってしまう場合がほとんどです。荷物が多くなることが事前に分かっていれば、宅配便などで先に荷物のみ現地に送っておくことも考えてみましょう。

まとめ

メリットやデメリットを踏まえて、三列独立シートの特徴を紹介しました。4列シートタイプなどの夜行バスと比べて料金が高くなるうえ、座席を確保できないことがあります。しかし、プライバシーを保って、ゆったり過ごすことができるメリットもあります。

三列独立シートの夜行バスを予約するならば、バスブックマークがおすすめです。バスブックマークでは、目的の路線に合わせてお好みのバスタイプから選んでいただけます。バスブックマークにより、快適な夜行バスの旅をお値打ちに予約してみてはいかがでしょうか。