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夜行バスで頭痛になる原因
まず、夜行バスで頭痛が起こるのには、どのような原因があるのかを解説します。
匂い
バス車内では、さまざまな匂いが発生します。車体・タイヤ・ガソリンなどの匂いが苦手と感じる人は、バスに長時間乗ることで不快感を覚え、頭痛が起きることがあります。
また、夜行バスは多くのお客様が乗るため、服の柔軟剤、香水、整髪料などの匂いが入り交じって車内に広がります。さらに、食べ物や汗などの匂いも交じると、頭痛の原因になるケースが多く見られるのです。
血行が悪くなる
夜行バスは、基本的に長時間同じ姿勢で座ったままの移動となるため、どうしても血行が悪くなります。これにより、脳に酸素が届きにくくなり、酸欠の状態になることで、頭痛の原因になるケースがとても多いのです。
また、バスの中では、トイレに行きたくなってもすぐに行けないことがほとんどです。一部のバスにはトイレがついていますが、ほかのお客様の目線や車内の匂いが気になり、使いづらいと感じている方が多いのも現状です。
トイレに行かなくて済むように、バスに乗ると水分を摂らなくなってしまう傾向が見られますが、これも血行不良を起こす原因となります。
夜行バスに乗る前にできる対策
夜行バスにおいて、頭痛が起こるのを防ぐためにできる対策はいくつかありますが、まずは乗る前にできる対策を紹介します。
酔い止めを飲む
頭痛は、車酔いをしたときに現れる症状のひとつです。このため、乗る前に酔い止めの薬を飲むことで、車酔いの症状である頭痛を予防することができます。
薬は、バスに乗る30分から1時間ほど前に飲むと効果的だといわれています。水なしで飲むタイプと水と一緒に飲むタイプがありますが、水が必要なタイプでは、飲む際に水かぬるま湯と一緒に飲むようにしましょう。それ以外の飲み物では、正しい効果が得られないことがあります。
また、夜行バスに乗った後に飲んでも、頭痛の症状を改善できる薬もありますので、頭痛の症状が出たら慌てず飲むようにしましょう。
ツボを押さえる
薬を飲むのが苦手な方には、ツボ押しがおすすめです。
乗り物酔いに効果があるとされている手のツボに、「内関」というものがあります。このツボは、内臓機能と深く関係しており、特に消化器系の不快な症状を軽減するのに役立ちます。
内関があるのは、手首にできるしわの中央から指3本分肘に向かったところで、親指側の腱と次の腱の間にあたります。このツボを少し強めに押すのですが、1回につき6秒から8秒程度の指圧を7回ほど行いましょう。
内関の裏側に位置しているツボ「外関」も、自律神経を整える効果があるといわれており、頭痛の緩和に効果が期待できます。
また、耳たぶの裏側にある、耳たぶと骨のでっぱりの間にあるくぼみには、「翳風」というツボがあります。内耳の平衡感覚を正常する効果が期待でき、車酔いを予防できるとされています。首や肩のコリをほぐしたり、耳抜きがしやすくなったりするので、乗車中は定期的にしてみると良いでしょう。
中指の腹を使い、心地良いと感じる程度の力でゆっくりと押し、そしてゆっくりと戻します。これを5回ほど行います。リンパ腺・血液・神経などが集まっているため、あまり強く押さないように気を付けましょう。
何か食べておく
空腹の状態では、胃酸の分泌が増えるため、空腹のまま夜行バスに乗ると車酔いになる確率が高くなります。それにより、頭痛を引き起こしやすくなってしまいます。
空腹が原因となる頭痛を防ぐには、バスに乗る前に軽食をとっておきましょう。満腹になるほど食べてしまうと、こちらも頭痛の原因になってしまいますので、空腹感を感じない程度の量が適切です。
楽な服装に着替える
夜行バスの中では、できるだけ楽な服装で過ごすようにしましょう。締め付けがきつい服装では、血行が悪くなってしまいます。
おすすめの組み合わせは、Tシャツやパーカーなどのトップスと、ゆとりのあるシルエットを持つボトムスです。あわせて、インナーもゆるめのものを着用すると、より快適に過ごしやすくなるでしょう。
夜行バスに乗った後にできる対策
夜行バスに乗ってからでも、頭痛を防ぐ対策はできます。
ここでは、夜行バスの乗車時にできる対策を詳しく紹介します。
水分を摂る
夜行バスに乗るとき、水分を摂るのを躊躇してしまう方も多いでしょう。しかし、水分の摂取量があまりにも減ってしまうと、血栓ができやすくなります。
先ほど、バス車内のトイレは使いづらいと感じる方が多いと紹介しましたが、どうしても行かなければならない事態になったときには、大変重宝する設備です。
バスに乗ってからも、水分は十分摂るように心がけましょう。好みはあるかと思いますが、効果が期待できるといわれているのは炭酸水です。炭酸に含まれている成分は、自律神経を整える働きがあるといわれており、胃腸の不快感を軽減する効果が期待できます。
カフェインは、利尿効果があるため、夜行バスに乗るときに摂取するのはできるだけ避けましょう。麦茶は、カフェインも入っておらず、血栓の予防にもつながりますのでおすすめです。
氷水を飲んだり、氷を口に入れたりするのも、自律神経が整えられるのでおすすめです。ただし、あまり多く口に入れると、お腹が冷えて痛くなるので、飲み過ぎには注意しましょう。
水分を摂っていても、身体や足元を温めておくと、トイレが近くなるのを多少防ぐことができます。車内にブランケットが用意されていたら、借りると良いでしょう。
マスクで匂い対策
先ほど、頭痛の原因のひとつに匂いがあげられることを紹介しました。匂いの好みは人それぞれであり、ある人は「いい香り」だと感じても、別の人は「不快な香り」だと感じるかも知れません。
匂いによる頭痛を防ぐには、マスクの着用が効果的です。マスクを着用すると、匂いによる頭痛を防げるうえ、喉や顔が乾燥するのも防ぐことができます。
また、マスクの内側にアロマを少しかければ、リラックスできるだけでなく、ほかのお客様に香りが拡散されることがないため、安心して使用することができるでしょう。
車酔い対策に効果が期待できる香りは、ペパーミントやレモンなどの柑橘系だといわれています。グレープフルーツやベルガモット、オレンジなどでも同様の効果が期待できるとされているので、好みに応じて使うと良いでしょう。
休憩時は外に出る
夜行バスは、2時間に1回程度トイレ休憩の時間が設けられます。トイレ休憩で停車したら、気分転換のために外に出ると良いでしょう。
バスの外に出て、新鮮な空気を吸いながら飲み物を買ったりトイレに行ったりすると、気分が変わってリフレッシュでき、頭痛や車酔いの防止に効果があります。
まとめ
夜行バスで頭痛が起きる原因や、頭痛の症状を和らげる方法などを紹介しました。
バスの中で一度頭痛が起きてしまうと、バスに乗るたびに頭痛が起きるのではないかと不安に思うこともあるでしょう。そんなときは、車内で快適に過ごせるよう、ここで紹介した方法をぜひ試してみてください。